3日目 ひたすら海へ
2007年1月28日(日)
1日目 一路ゴアへ、マンドーヴィーの夕べ
2日目 悲恋の岬と、インド発展の礎
太古の昔、人間も、海に住む生物だったからだろうか。
海に来れば皆、ありのままの自分になれる。
そしてまた、産まれ出た子宮には戻れないように、母なる海には戻れないことを知っている人間は、海を恐れもする。

ミラマービーチにて
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休日最後の朝8時半、パナジ近くのミラマー(Miramar)ビーチには既に十分過ぎるほど暖かい日差しが降り注いでいた。
人影もまばらで、犬を連れて散歩する長期滞在らしい外国人や、地引網漁をしている地元の人がいるぐらい。
波打ち際を裸足で歩きつつ、美しい物語の数多く眠るこのゴアを去らねばならない日なのだと、少しばかりの感傷に耽るのであった。 |
ノヴァ・ゴア(Hotel Nova Goa)のチェックアウト時間は12時、プネには翌朝の出勤時間に間に合うよう戻ればいいので、夕方までのんびりとゴアにいることにした。
まずはお土産の買い物を、といっても今日は日曜日、パナジの店のシャッターはほとんど下りているので、ゴア州第2の都市、車で20分ほど北にあるマプサ(Mapsa)に向かった。
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フィッシャーマン
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ポリ袋禁止
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カラングート(Calangute)、アンジュナ(Anjuna)はじめビーチ滞在者には格好の買い出し拠点だが、パナジと異なり、いきなりヒンドゥ色の濃い街という感じがした。
店も市場も活気に満ち、プネの日常風景とそれほど大きく異なることはないようだ。
ここで、ゴア名物のフェニやカシューナッツなどを、職場の同僚らのため買い求めた。 |
パナジの青空マーケット入り口付近にある酒屋「○○(調査中)」では、自慢の地酒を試飲させてくれる。
ポートワインはフルーティで飲みやすくて女性向けだ(ただしアルコールはかなりきつい)。
フェニについては、質の悪いものは臭いが気になる人もいると思うので、試飲させてくれる酒屋で買うと安心だ。
(右写真のお土産は、上左から時計回りに、ポートワイン2種、カシューナッツフェニ、ベビンカ(以下参照)、ボム・ジェズ教会前で20ルピーで購入した絵葉書(はじめ150ルピーとふっかけられた、注意!)、便利な折りたたみ式麦わら帽子、カシューナッツチョコ) |

お土産
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ゴアを制したアグアダ砦
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ところでゴア州外に酒を持ち出す際、ウィスキーは2リットルまでという制限があり、許可証も必要である。
わずか10ルピーほどで発行してくれるので、ウィスキー以外のアルコール類を少々購入しただけだったが、シッダールタさんは念のため店の人に頼んで取得していた。 |
マプサからは、ワガトロ(Vagator)ビーチを訪れた。
高い崖の上からビーチへ降りていくと、別天地のように実に爽快な風が全身をなでる。
最も海水が澄んでいてきれいなのに、それほど混雑していない穴場だ。
ここと比較すると、その後訪れたアンジュナやカラングートは、真夏の江ノ島のような賑わいで、特に入り口付近は閉口するほどの混みようだ。 |

ワガトロビーチ
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海へ
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世界中どこへ行っても、日本人にとっての旅とは、未知なるグルメとの遭遇である。
従ってこれ以降、プネでは味わえないものを存分に楽しむべく、各所でつまみ食いをすることに決める。 |
ゴアでは、なぜか「パンケーキ」を扱っているところが多く、ココナッツやバナナ、アップルなどを巻き込んで焼いたクレープスタイルの薄くて軽いパンケーキ各種を堪能した。
意外なことだが、パンケーキとビールは相性が良いようで、甘いものをあまり食さないシッダールタさんも進んでいた。
郷土菓子ベビンカ(Bebinca)は、ココナッツをバターで炒め、ミルクと砂糖、各種ナッツ類を加え煮詰めたもので、アイスクリーム添えなどにしてもらうと特に美味である。
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アンジュナビーチにて
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ゴアの江ノ島カラングート
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と、ここまで頑張って書いてみたが、皮肉なことに最終日に食べたものは、これら以外にヒットしなかったことを、正直にご報告する。
カラングートビーチにあった「DeSouza & Lobo(うろ覚え)」のメニューもオプションが少なく、ゴアを去る直前に晩餐した「○○(調査中)」というリバービューの素晴らしいレストランで注文したポンフレット(Ponflet)カレーと△△(調査中、ともに魚)のフライもイマイチだった。 |
ただ、どこのレストランもスタッフの対応はとてもフレンドリーで気持ちよく過ごせたので、たまたま頼んだ料理が外れだっただけだと思いたい。
おそらく、これは「心残りを残して当地を去る」というゴア流の送り出しである、と解釈することにする。
ゴアのレストランは、プネでのそれと比較すると、各フードメニューの値段は安いのに、ずっと清潔で居心地の良いところが多かったというのが総評と言えるか。 |

すごい人(カラングート)
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不思議な「オーラ」が満ち、旅人に、まるで故郷のように去り難い独特の居心地の良さ与える地上の楽園、ゴア。
初めて訪れた5年前には、行きにムンバイ発の列車が途中で故障のため、到着が10時間ぐらい遅れた。
夜更けのマルガオ(Margao)駅に到着するとすぐ駅前に待機していたオートリクシャーに連れられ、カラングートにある1泊500ルピー程(2001年当時)のガブリエラ・ゲストハウス(Gabriela Guest House)に宿泊したと憶えている。
深夜に到着したにも関わらず、「この日最後のメニュー」として夫人が作ってくれた、ゴア風フィッシュカレーが絶品だった。
この時はさらに不運が重なり、帰りのバスがストライキで当面運休予定ということで早めに去らねばならず、わずか1日の滞在で後ろ髪を引かれる思いだった。
少しでも時間ができたら、近いうちにまた帰って来たい。
次回はゴアがオフシーズンになるモンスーンの時期に軒並みディスカウントになる、ちょっといいホテルでリラックス、などというプランを立てている。
関連リンク
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1日目 一路ゴアへ、マンドーヴィーの夕べ
2日目 悲恋の岬と、インド発展の礎
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