アジャンタへの交通 ――
アジャンタから107kmの地点にある都市アウランガーバード(Aurangabad)が、交通・宿泊ともに便利なのでアジャンタ観光の基地とするのに最適である。
アウランガーバードに着いたら、アジャンタ行きのバス、プライベート・カー、タクシーなどに不自由することはない。
飛行機:
デリーやムンバイからアウランガーバード空港へ、Indian AirlinesやJet Airwaysの直行便が毎日ある。
列車:
アウランガーバード駅へムンバイCST駅より直通列車が一日2本、プネからのアクセスもよい。
バス:
ムンバイ、プネ、ジャルガオン、シルディ、ナシク、アーメダバード、ハイダラバード、インドールなどからアウランガーバードへの州営・プライベートバスの便が充実している。
またMTDCはムンバイからアウランガーバード行きのツアーバスを運営している。
またもう一つの基地駅としてのジャルガオン(Jalgaon)駅は、アジャンタからわずか59kmと近く、またインドのメジャーな都市からアクセスがよい。
ジャルガオンからアジャンタ行きの州営バスが運行している。
宿泊 ――
アジャンタ石窟入口わきにMTDC経営のレストランも兼ねたMTDCトラベラーズロッジがある。
またアウランガーバード駅の近くにMTDCホリディ・リゾートがある。
Holiday Resort, Station Road, Aurangabad - 431001
この他にもアジャンタ観光に便利なホテルは、周辺およびアウランガーバードに充実している。 |
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アジャンタ壁画は、第1窟のものが壁画の完成度、保存状態ともに特にすばらしい。
後廊の本堂入口両脇には有名な蓮華手菩薩(Buddhisattva Padmapani)と金剛手菩薩(Buddhisattva Vajrapani)がある。
これは日本の法隆寺金堂内陣の菩薩像の起源とされている。
天井や前廊にも無数の壁画が見られる。
第2窟も壁画の保存状態がよく、特に後廊の本堂両脇に千仏が壁一面に描かれており、天井装飾もすばらしい。
入口にエレファント・ゲートと呼ばれる象の彫刻のある第16窟には、左廊にDying Princessなどの壁画が残されているが、比較的簡素である。
第17窟壁画は第1窟のものと並んで保存状態、完成度ともにすばらしく、正面廊左壁には六道輪廻図、右壁には酔象調伏など、壁一面にブッダの前世に関するジャータカ物語の壁画が残る。
ところが700年間にも渡る開窟作業の後、アジャンターは何らかの理由により突然放棄されてしまう。
そののち1000年以上歴史から忘れ去られていたアジャンタ石窟群は1819年、付近にトラ狩りに来ていたイギリス軍人ジョン・スミス氏によって偶然発見される。
第10窟に発見者John
Smithの落書きが残されている。
スミス氏が初めて断崖に石窟を見つけたView Point(展望台)からは、この美しいU字型のワーグラー渓谷に並ぶアジャンター石窟群が眺望できる。
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