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インドをもっと知ろう! |
インド人にとっての共和国記念日
2007年1月26日(金) By Siddharth
58年前、未来の国家を設計するため、インドは新しい憲法を採用した。
その日、1月26日が、共和国記念日として毎年祝われている。
独立運動の汗も涙も知らない今日の若者たちにとって、この日は休日以外のどういった意味を持つのか(実際、この日に操業している企業は、法により罰せられることがある)。
カレンダーにしっかりと刻まれたその日は、かつて自由を賭けて大英帝国に立ち向かった幾多の人々の歴史のフィナーレだというのに。
インド、その国は多くの国々と同様、誇りとアイデンティティを喚起する象徴を持っている。
国力の中心、デリーで毎年開催される共和国記念日のパレードは、そのひとつだ。
大統領官邸を背にするライジナ・ヒルや、祖国に命を捧げた無名兵士を偲ぶ、エターナル・フレームが灯るインド門前で展開されるそれを観た、いかなるインド人も、その胸を打たれ、内なる誇りを呼び覚まされることだろう。
陸軍、海軍、空軍兵士たち数千人が整然と行進し、色とりどりの衣装に身を包んだダンサーやパフォーマーたちが万華鏡のように舞い、巨大なタペストリーがその間を泳ぐ。
天空を切る空軍のアクロバット飛行が、インド中の人々の視線をを釘付けにする。
VIPも一般人も、同じ場所で同じパレードを見守る。
真の民主主義の形が、結晶として現れる瞬間だ。
農村の学校や山奥の文化センターなど、全国各所から集まる参加者の多くは首都の土を初めて踏む者。
北の人、南の人、海岸の人、内陸の人、都市の人、農村の人、それぞれの持つ個性が、パレードにもうひとつの色を添える。
彼らにしてみれば、異なる言語や文化背景を持つ人々が一箇所に集積するデリーは、いわば異国だ。
共和国記念日――これは宗教も民族も超え、時に些細なことでひび割れたり傷ついたりしてしまう国土や国民をひとつに結び、インドという国家を全身全霊で表現する、自由で意義ある一年でたった一日の祭りだ。
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