Home - News from India

インドをもっと知ろう!

 
Rang barse...時代に流され消えゆくホーリーのシーン
2006.3.21(火) Hindustan Times

春の訪れをカラフルな歓喜に酔って祝うらんちき祭り、ホーリー(Holi)。
今年は3月15日に、インド中で派手に祝われた。
インドを象徴するこの祭りのシーンは数十年に渡り、数多くの名作映画でも欠かせないシーンとして採り入れられてきた。

映画の中で始めてホーリーが登場したのは、1944年のディリップ・クマール(Dilip Kumar)主演、アミヤ・チャクラバールティ(Amiya Chakrabarty)監督映画、「Jwar Bhata」。


ホーリーソングと共に人々の記憶に鮮明に
残る1981年の名作映画「Silsila」の一場面

以来ホーリーの一場面は、「Mother India」や「Navrang」はじめ数々の名作映画の中でスクリーンを彩り、歌や踊りと共に重要なテーマの一つなった。

中でも在りし日のアミターブ・バッチャン(Amitabh Bachchan)が、妻ジャヤ・バッチャン(Jaya Bachchan)の前で元彼女レーカー(Rekha)といちゃつくシーンが、スクリーンを降りてもスキャンダルの的となった80年代のヒット映画「Silsila」。

クライマックスを飾るホーリーシーンは、ホーリーソング「Rang barse bhige chunarwali」と共に、極めて鮮明に人々の記憶に残った作品ではないだろうか。

この陽気で少し危うい祭りのシーンは、しかし最近のヒンディ語映画からは急速に色褪せている。

この傾向が現れ始めた数年来、ラヴィ・チョープラ(Ravi Chopra)やヴィプール・シャー(Vipul Shah)といったベテラン監督らは人気俳優やHema Maliniなどの名曲を起用し、銀幕の中でホーリーの魔法を甦らせる様々な試みを行ってきた。
最近のヒットではケタン・メータ(Ketan Mehta)監督の「マンガル・パンデイ(Mangal Pandey)」で、主演のアミール・カーン(Aamir Khan)らがダイナミックなホーリーシーンを演じている。


「Mangal Pandey」のホーリーシーン

それでも人々はホーリーの場面どころかホーリー祭りそのものにそれほど関心を寄せなくなっているという。

ある映画制作者に言わせると、人々のホーリーに対する興味それ自体が失われつつあることの一因として、欧米文化の容赦ない流入が挙げられるということだ。
若い映画制作者を中心に、「Color of India」を体現するような喜びの祭りは、スクリーンからこのまま消え失せていくのだろうか。

*********************
古き良きものが失われていくのは運命なのでしょうか。

Copyrights  © 2001-2005,ASKSiddhi.com, All rights reserved.