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オリッサ沿岸に生息する希少種のイルカ調査に、東大の動物学者
2007年2月19日(月) ASKSiddhi.com Correspondent

東京大学からの動物学者チームが、オリッサ州東部沿岸の塩水湖、チルカ(Chilka)湖に生息する、絶滅の危機にさらされたイラワジ・イルカ(Irrawaddy Dolphin)に関する調査を行っている。
イルカの動きや習性などのデータを受信するため、「Underwater Array System(水中アレーシステム)」と呼ばれる機器を活用する。
こういった先端機器を利用した調査はインドで初めてで、この希少種が直面している脅威は何であるかを理解するのに役立つだろう。

イラワジ・イルカはオリッサ州、アーンドラ・プラデーシュ州、及びタミル・ナードゥ州の沿岸地域に生息する海中生物であり、滅多に水面に出現しないため、調査が難しいとされてきた。
「チルカ湖にいる、わずか120頭のイルカのうち、旅行者が運転するフェリーボートとの衝突、水位の低下による塩分の上昇、サメの襲撃などにより、毎年10〜20頭のイルカが死んでしまっている」とWWFのスポークスマンは明かしている。
「イラワジ・イルカの頭数はこの2〜3年、安定しているものの、数頭のイルカが外部から入ってきているらしく、しばしば死んだ状態で発見されている」とも述べた。

水中アレーシステムを湖口に設置し、イルカの頭数、及び回遊の動向を辿る。
この調査は東京大学、チルカ開発委員会(Chilka Development Authority)、世界自然保護基金(WWF)インド支部、及びオリッサ州森林保護局(Forest Department of Orissa)により共同で行われている。
イラワジイルカは、このチルカ塩水湖における唯一の哺乳類であり、水中食物連鎖の頂点にいるため、イルカの健康状態は、生態系システム全体の状態を示すものである。

イルカはコウモリなどと同じく、超音波クリック音を利用してエコーを発することで、水中で進むべき方向を知り、また獲物を捕らえる。
水中アレーシステムはこのエコーの周波数を追跡するのに利用されている。
Ura Tamaki教授の率いる研究チームは、昨年より調査を継続している。
今年の調査では、水中アレーシステムに加え、水中聴音機なども最先端のものを湖水中各所に設置している。
イルカの動きや活動状況は、コンピュータに記録される。

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地球上には、そしてインドには、どれぐらい未知の生物がいるのだろう。

Translated by: Sayali-san from ShimBi Labs


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