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プネのデザイナーによる50セントのスリッパが米賞受賞
2005.8.10(水) TNN
プネでデザインされた生分解性の使い捨てスリッパと聞いて連想することとは?
モトローラのRazor V3携帯電話、ナイキのConsideredブーツ、ソニーQUALIA016デジタルカメラ、iPodのShuffleを思い浮かべたあなたはとても鋭い。
これらは全て、2005年国際工業デザイン優秀賞(アイデア部門)受賞製品である。
同賞は米国工業デザイナー協会(International Industrial Designer's Society of America:IDSA)により設立された。
モトローラ、ナイキ、ソニーそしてIpodと並みいる大手ブランドがデザイン部門2005年コンシューマ製品カテゴリーで金賞を受賞した中、プネの国立設計機関(National Institute of Design:NID)出身者サティシュ・ゴーカレ(Satish Gokhale)さんによりデザインされた生分解性の「Solematates」は、同じカテゴリーで銅賞を獲得した。
インドの工業デザイナーがこの名誉ある賞を受賞したのは今回が初めて。
再利用された新聞紙、もしくは非光沢製紙パルプでできたこの使い捨てスリッパの製造にかかる費用はわずか50セント未満(およそ22ルピー)。
滑り止めソール、素早く水分を吸収し、かつ「呼吸し易く」するためにメッシュ生地を採用し、足に快適である。
その環境にやさしい性質と低コストから、航空会社、ホテル、インフォテック産業、家庭その他屋内での広い活用が期待され、同賞審査員の記憶に残ったと見られる。
「とてもハッピーです。今回の受賞は、確実に私たちのさらなる成長を支えると思います」ゴーカレ氏はプネのデザイン・ダイレクション(Design Direction)スタジオにてTNNのインタビューに答えて語った。
発明品のコンセプトついて尋ねられ、ゴーカレ氏は、病院、ホテル、ソフトウェア産業、長距離フライトといった、長い時間を屋内で過ごさなければならない場所に、清潔な使い捨ての履物のニーズを見出したと答えた。
「製造ユニット、ソフトウェア開発ラボあるいは病院ユニットへ立ち入る際、履物を脱がなければならないことが多いです。そしてその場合、多くの訪問者によって使用された、不清潔、非衛生的で臭い共通のスリッパの着用を迫られるのです。私たちが開発した使い捨てスリッパは、そういった環境下で有益です。安価ですから航空会社には長距離フライトで、ホテルでは各ルームに提供することが可能です。」
受賞発表から2日も経たないうちに、ゴーカレ氏は、この製品について海外からの問い合わせを受け始めている。
特許も既に申請し、メーカーが製品への関心を示し、ライセンス供与や特許権使用料への措置を開始することを希望している。
やはり工業デザイナーであり共にNID卒業生である妻のファルグニ(Falguni)さんは、これまで医療、エレクトロニクス、自動車その他多くの資本財製品を設計してきたデザイン・ダイレクションを管理する。
その「エコダイレクション(ecodirections)」部門は、牛乳パックをリサイクルして作ったエコリンク(ecolink)ボール紙を使用して、ほぼ全範囲に渡る製品を開発してきた。
過去18年間に多数の賞を受賞したゴーカレ氏は、2004年には雑誌ビジネスワールド(Business World Magazine)より、ベストインド人デザイナーと命名された。
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これまたITだけでない、プネの新たな一面です。
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