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インドをもっと知ろう!

マンデラ氏、ガンディの軌跡を今一度
2007年2月4日(日)Hindustan Times

Delhi:マハートマ・ガンディ(Mahatma Gandhi)逝去記念日だった30日、反アパルトヘイト運動を率いた南アフリカ元大統領で、ノーベル平和賞受賞者、ネルソン・マンデラ(Nelson Mandela)氏が、戦争や紛争を解決するため、ガンディが提唱した非暴力のアプローチを、再び見直すよう世界中に呼びかけた。

南アフリカを他民族の民主主義国家にするため、白豪政策と戦い、通算28年の監獄生活などの辛苦を経て1994年に初の黒人大統領となったマンデラ氏は、60年前、英国統治下から、インドの自由と独立のため尽力したガンディの非暴力運動が、彼のインスピレーションであったと語った。

「ガンディの哲学は、アパルトヘイトの醜い慣習によるあからさまな人種差別に苦しんでいた南アフリカに、平和的な革命を巻き起こすため、少なからぬ貢献をした」マンデラ氏。

1906年9月11日、当時弁護士として赴任していたガンディがヨハネスブルグで始めた、非暴力・不服従運動「SATYAGRAHA」について、88歳になるマンデラ氏は南アフリカから、衛星中継を介して世界中の人々にメッセージを伝えた。

ガンディは1893年より南アフリカで21年間過ごし、政治活動家としても動いていた。
道徳と倫理を武器に、固い決意をもって大英帝国という抑圧者に妥協することを拒否したガンディを、マンデラ氏は「Sacred Warrior(聖なる戦士)」と呼ぶ。

「暴力と確執に埋め尽くされたこの世界において、ガンディが発する平和と非暴力のメッセージは、21世紀、人類が生き残るための鍵である」とマンデラ氏は語り、
「非情な抑圧に対しても、正しく道徳的な道へと導けることを、ガンディはSatyagrahaの力をもって信じた」と続けた。

数百万のインド人に植民地法に従うことを拒否させるという方法で、インドを300年間支配してきた英国統治を終結させたとして、ガンディの忍耐力と平和的アプローチは、世界中の人々からの敬意を集めている。

インド与党連合を率いる国民会議派のソニア・ガンディ(Sonia Gandhi)総裁は、ポーランドのレフ・ワレサ(Lach Walesa)元大統領、ザンビアのケネス・カウンダ(Kenneth Kaunda)元大統領、バングラデシュで昨年ノーベル賞を受賞したモマメド・ユヌスさんらの呼びかけに応じ、マンデラ氏に賛同した。

ソニア氏は、政府の代表、高官、宗教指導者、国会議員含むおよそ400名を前にした演説で、「冷戦後、期待された平和をまだ我々は見ていない」と述べた。

「ガンディの哲学が、今日の世界で通用するのかどうか疑問に思うのは当然だが、紛争を解決するひとつの手段として利用することもできるのではないか」と語った。

「時代を問わず、ガンディが遂げた非暴力のアプローチを無視することは、深刻な問題になるだろう」ソニア氏は強調した。

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ガンディ、マーチン・ルーサー・キング牧師、マンデラ氏、3名とも同世代と言えないこともないと思います。なぜ、21世紀の現代において、彼らの考え方が活かされないばかりか、彼らの価値が薄れていくばかりなのでしょうか。

Translated by: Sayali-san from ShimBi Labs


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