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インドをもっと知ろう!

2005.3.30(水)
インドへやってきてから、あっという間に1年半が経った。

その間、始めの2ヶ月間はアコラという田舎町に住み、その後現在住んでいるプネへ越して来てからもおよそ半年間は、周りに一切外国人の居ないインド人のみの環境で過ごしてきたが、やがて仕事を始め、社内で常に日本人と接することを始めインド人以外の人々との触れ合いも増えた。

そのせいか日常生活で、心に引っかかり始めたある感情に気づくようになった。
あるいはこの感情は、インドと日本との間の壁と言えるものなのかもしれない。

これはよく言われることだが、一般の日本人が持っているインドについての情報は非常に少ない。
その情報が少ないうえに、ネガティブなものが目立つ。
面白おかしいものも含め、お決まりの「インドは汚い」から始まり、「インド人は時間を守らない」「平気でウソをつく(どんな時でもノープロブレムと言う)」「仕事のマナーややり方がなってない」といったものから「食事が油っこい」まで。

昔インドが天竺と呼ばれ、日本人の憧れだった時代もあったそうだ。
しかし昨今は、この情報の少なくネガティブイメージの先行する「発展途上国」へ、何かの仕事等ではるばるやってきて生活している人々でさえ、見るものや経験するものに対する感情はその固定されたイメージの範囲から出ることなく、自ら壁を作ってしまっているように思えることがある。
インドに馴染んでしまうことは、まるで損なことででもあるかのように。

わたしにはインドに壁を作ってしまう日本人の気持ちがすごくよく分かる。
彼らが表現するインドに対する不満や苦痛は、わたしも経験したことがあるし、同感することも多いからだ。

しかし幸か不幸(?)か、わたしはこの国の人と結婚し、この国と一生関わっていかなければならない身だからかどうか、一面だけを見てインドについてのネガティブな判断する人々と接すると、ジレンマを感じて非常に辛くなる。
どんな国にもいい面と悪い面があるし、インドにはたくさん改善しなければならないことはある。
でも大方の場合、「どうせインドだから」といったような評価をされてしまうことが、とても残念でならない。

いつかは自分の国へ帰るのだから、異文化のなかで生活する醍醐味を味わい、もっと色々なところへ目を向けて、この国のことをもっと知って欲しい。

わたしを含め、人々の予測ではインドは今世紀中に、世界第1、2の経済大国になるという。
その時になったらきっと、インドは「人々はいつもお金がある人の言葉を語りたがる」という古いことわざにあるように、世界中の人々が憧れ目指す国になるだろう。
わたしはこの国を信じている。

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