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インドをもっと知ろう! |
グル GURU
2007年1月19日(金) By
Yoko
Banna chahte ho DUNIYA ki sabse badi company(世界一の会社に)
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時は1960年頃から経済開放化以前、何をやるにも「政府の認可」が必要だったライセンス・ラージの時代。
一部の富裕層に牛耳られていたインド実業界に裸一貫で挑んで会社を急成長させ、荒波のような嫌がらせにも揺るがぬ信念を貫き勝ち抜いた、ある男のストーリー。
もとは石油化学会社であったリライアンス(Reliance)を一代で巨大企業に築き上げた、ディルバイ・アムバニ(Dhirubhai Ambani)の生涯をモデルにした映画。
学業もそこそこに単身トルコへ出稼ぎに渡ったグルカント・デーサイ(アビシェーク・バッチャン、通称グルバーイ)は、生来の鋭い観察眼でビジネスのノウハウをゼロから体得、帰国後ボンベイ(現ムンバイ)で繊維の卸商を始める。
当時、グルバーイのように田舎から出てきた新参者が、ボンベイで新しい事業を始めるのは至難の業であり、行く先々で様々な障害にぶち当たる。
しかしどんなことがあっても「不可能はない」を信条に、猛烈に突き進む彼にようやく道は開け、会社は急成長。
株式会社となったグルバーイのシャクティ・コーポレーションは、庶民でも手の届く単価で株式を公開するという、当時のインドにおいてはユニークな方法で、数百万人を株主につけた。
「Banna chahte ho Hindusthan ki sabse badi company(インド一の会社にしようじゃないか)」株主総会で力強く発言して民衆を沸かせ、万事絶好調な彼を阻むのは、意外な人々だった。
婚約を発表したばかりのアビシェーク・バッチャンとアイシュワリヤ・ラーイの共演(一体いくつ共演すりゃええのん)。
アビシェーク・バッチャンが出演する映画は、あまり観たことがないが、若々しい時分を演じる彼よりも、中年以上になった老け役のほうがよっぽど様になっていた。
おそらく今後年齢を重ねるに従って、ますます円熟味を増すタイプの俳優と思われ、さらに言えば監督の手腕が垣間見られた。
妻としてグルバーイを陰でしっかりと支えるスジャータを演じたアイシュワリヤ・ラーイは美しかったが、演技は特に印象に残るものではなかった。
「Think Big, Think Ahead and Think Fast」
妥協を許さず信じた道を行くグルバーイの座右の銘は、今まさに激動の時代を迎えるインドビジネスにおいて、若き起業家たちの胸に響くことだろう。
自らが敷いたレールを進み、成功する実業家とは、どんなにビッグになっても魂は変わらず、ゆえに初志貫徹できる稀な人なのだ。
監督 マニ・ラトナム
出演 アビシェーク・バッチャン(Abhishek Bachchan)、
アイシュワリア・ラーイ(Aishwarya Rai)、
ヴィデャ・バラン(Vidya Balan)、
マダーヴァン(Madhavan)、
ミトゥン・チャクラバールティ(Mithun Chakraborty)、
マッリカ・シェーラワト(Mallika Sherawat)
音楽 A. R. ラーマン(Rahman)
配給 Madras Talkies
公開日 2007年1月12日
ヒンディ語映画 |
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<参考資料 ディルバイ・アムバニについて>
Mukesh Ambani on how Reliance was built (リンク先 Rediff.com)
Dhirubhai Ambani In Memoriam -- A slide show (リンク先 Rediff.com)
Lessons from Dhirubhai Ambani (リンク先 Rediff.com)
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